矢野 庄之助

職人としての信念

優れた設計、良い材料、それを生かすには大工工事の良し悪しが大きく影響します。
良い家を造るには、設計の意図することを深く読み込み、材料を丁寧に加工して
住まい手の生活を想像しながら造作する、それは私が長い間、注文住宅建築に
携わった経験で培ったものです。そしてその事をいつも現場の職人たちの心得として
持つよう指導、伝達しています。もちろん大工工事だけで良い家が出来る訳では
ありません。左官や塗装や設備や多くの職種の職人が協力して完成するものです。
その家造りの要になるのが大工工事です。
できる限り工業化製品を使わず、昔のように大工が手造りする『サン建築工房の家』を
多くのお客様へ提供し喜んでいただきたいと考えています。そして、その責任の
重さ感じると同時に職人としての誇りをもって取組んでいます。

職人の未来

家造りに必要な職人は大工に限らず高齢化が進み50歳代~60歳代が中心です。
この業界の将来のことを考えますとかなり深刻な問題です。工務店も建設会社も
ゼネコンも職人なしでは成り立ちません。この現状を踏まえて様々なところで若手の
職人を育成する試みが徐々に始まってはいますが思うように進んでいません。
特に大工職人は精神的な忍耐に加え体力的な鍛錬も求められます。今の若者にとっては
かなりハードルの高いものかも知れません。
職人になるには最低5~6年の修行も必要ですし、けして楽ではありませんが、中には
志を高く持ち頑張っている若者もいます。そして一人前になれば貴重な技能と技術の
持ち主となりその前途は明るいと思います。今後は日本の伝統工法を守り伝承する為に
若手職人の発掘、育成に努めたいと思っています。